リディラバ主催 / 中学生向けスタディーツアー@歌舞伎町
今月、愛知県と神奈川県の中学校の生徒たちを対象に、
「出所者支援の現場」と「リアルな歌舞伎町」をテーマにしたスタディーツアーの講師を務めさせていただきました。


参加した中学生の多くは、これまで歌舞伎町に足を踏み入れたこともなく、聞くのも初めてという子たちばかり。
けれどその分、彼らのまなざしは真っすぐで、とてもまっさらでした。
僕のそばに来て、
「もっといろいろ教えてください!」
と駆け寄ってくる生徒もいて、その素直な反応が嬉しかったです。
あるスタッフの方は、今回久々の担当。
「中学生向けのツアーは初めてなので、不安もあるんです」と話していました。
「偏見を持っている生徒がいたらどうしよう」「どう伝えたらいいのか」と。
でも、実は
僕はずっと感じています。
若い世代ほど、出所者の問題に対して強い偏見を持っていない。
むしろ、フラットな目で話を聞いてくれるのです。


それが、社会人向けのツアーになると印象が変わります。
経験や情報が増えるにつれ、知らず知らずのうちに偏見や思い込みが積み重なっていく。
「これは普通じゃない」「そんな人とは関わりたくない」——そんな考えが、大人になるほど根づいていく。
もしかすると、偏見は子どもたちの中に最初からあるのではなく、
大人や社会が“植えつけてしまっている”のかもしれません。
もちろん、自分自身も知らず知らずのうちに「これはこうあるべき」と決めつけてしまうことがあります。
でも、そんな“当たり前”が、実は小さな偏見の始まりなんだと、子どもたちの反応からあらためて教えられるのです。
そして今回のツアーでは、長年リディラバの活動を支えてきたスタッフさんが、渡米前に「千葉さんのツアーに関われてよかった」と声をかけてくださいました。
その一言が、本当に嬉しかったです。